「ファウスト」「若きウェルテルの悩み」「イタリア紀行」「詩と真実」などで知られるドイツの詩人ゲーテの言葉から、自分に役立ちそうなものを抜粋しております。気になった言葉や詳しい背景はご自身でお調べになることをおすすめします。
2016
『誰でも旅行をするについては、何を見るべきか、何が自分に大切かを知っていなければならない』――ゲーテとの対話(上)より。
エッカーマンがゲーテのスイス紀行について、ゲーテがありとあらゆる事象――山脈の形態や位置、岩質、土壌、河川、雲、空気、風、気象、都市の成立の由来、歴史、建築、絵画、劇場、都市制度、行政、産業、経済、道路計画、人種、生活様式、習俗、政治や軍事――に目を向けていることを褒めたとき、ゲーテは「しかしね、音楽のことにはふれていないだろう。それは、音楽は私の領分ではないからなのだ」と答えた。旅行中、吸収するべきことの取捨選択をし、優先順位をつけていたことは間違いない。
こういった予習をするのとしないのとでは大違いだ。更に大切なのは、見たものや感じたことを書きとめておくことだと思う。
人間の記憶力には限界がある。何かいいこと、面白いことを聞いたという印象だけ覚えていて、肝心の内容は思い出せないということが私にはよくある。せめて観光旅行の記録くらいは、己の頭を過信せず、どこかに残しておくようにしたい。
ちなみにゲーテは、気に入った場所でスケッチを取り、画力の及ばない部分は空白にして文章で描写するということをしていた。これは結構いい方法なのではなかろうか。私の場合、デジカメのシャッターを切るだけだが、そこに二、三の言葉を付け加えるだけで更に多くの印象を留めておける気がする。
ゲーテの親友シラーは詩人から聞いたスイス旅行の話をもとに「ウィリアム・テル」を書いたという。ゲーテの細緻な自然描写にあやかりたいものだ。
エッカーマンがゲーテのスイス紀行について、ゲーテがありとあらゆる事象――山脈の形態や位置、岩質、土壌、河川、雲、空気、風、気象、都市の成立の由来、歴史、建築、絵画、劇場、都市制度、行政、産業、経済、道路計画、人種、生活様式、習俗、政治や軍事――に目を向けていることを褒めたとき、ゲーテは「しかしね、音楽のことにはふれていないだろう。それは、音楽は私の領分ではないからなのだ」と答えた。旅行中、吸収するべきことの取捨選択をし、優先順位をつけていたことは間違いない。
こういった予習をするのとしないのとでは大違いだ。更に大切なのは、見たものや感じたことを書きとめておくことだと思う。
人間の記憶力には限界がある。何かいいこと、面白いことを聞いたという印象だけ覚えていて、肝心の内容は思い出せないということが私にはよくある。せめて観光旅行の記録くらいは、己の頭を過信せず、どこかに残しておくようにしたい。
ちなみにゲーテは、気に入った場所でスケッチを取り、画力の及ばない部分は空白にして文章で描写するということをしていた。これは結構いい方法なのではなかろうか。私の場合、デジカメのシャッターを切るだけだが、そこに二、三の言葉を付け加えるだけで更に多くの印象を留めておける気がする。
ゲーテの親友シラーは詩人から聞いたスイス旅行の話をもとに「ウィリアム・テル」を書いたという。ゲーテの細緻な自然描写にあやかりたいものだ。
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