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「ファウスト」「若きウェルテルの悩み」「イタリア紀行」「詩と真実」などで知られるドイツの詩人ゲーテの言葉から、自分に役立ちそうなものを抜粋しております。気になった言葉や詳しい背景はご自身でお調べになることをおすすめします。

2025

0202
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2016

1014
『あまり大作は用心したほうがいいね!』――ゲーテとの対話(上)より。

 これはまだ創作活動そのものに慣れていないエッカーマンに対してかけられた助言である。
 小さな作品を書くには自分の思うがままに描写できる対象を選ぶだけでいい。しかし大きな作品を書こうと思うと多面性を要求される。知識やものの見方の足りていない部分は穴だらけになってしまうし、苦労して仕上げたところで不完全なものにしかならない。だから最初は小さな対象だけを取り扱うように、というわけだ。「対話」の中でもなるほどとうならされた至言の一つである。
 ゲーテ曰く、「もっと大きな作品のことが頭にあると、それと並んでは他の何も浮かんでこなくなり、生活そのもののゆとりまでなくなってしまう」ということだ。い、いかん。身に覚えがありすぎる。どうして大がかりな作品に手をつけはじめる前にこの言葉に出会わなかったのかと悔やまれてならない。
 1823年9月18日の記録には他にも参考になることが書かれているので後日また取り上げることにする。ちなみにエッカーマンも「なんとも貴重な、一生ためになる話であった」と大感激してこの日の出来事を書き綴っている。








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